コラム タイ野菜でべジフルライフ 第180回 ヤングジャックフルーツ(カヌン・オーン)

タイ野菜でべジフルライフ

第180回 ヤングジャックフルーツ(カヌン・オーン)

ヤングジャックフルーツ
Young Jackfruits
ขนุนอ่อน (カヌン・オーン)

タイは、野菜や果物の食べ方が上手で、中でも成長過程のすべてを楽しんでいる感じがいいなあとよく感心させられます。幼果や新芽の間引きされたり、薹が立つなどして捨てられることが多い部分が市場に出回ったり、果菜の葉や茎も楽しんだりしています。パパイヤやマンゴーなどは、青い状態を好んで食べる代表的な果物ですが、今回は、そんな中で今注目されているジャックフルーツの未熟果について取り上げます。

カヌンオーンとバジルの豆乳パスタ(2人分)

  • ヤングジャックフルーツ(加熱済または缶詰) … 150g
  • バジル … 1パック(枝付きで70g)
  • ニンニク(みじん切り) … 2~3片
  • 豆乳 … 300㏄
  • ピーナッツバター … 大さじ1
  • ペンネ(ショートパスタ) … 140g
  • 塩 … 適量
  • コショウ … 適量
  • オリーブオイル … 大さじ1~2
  1. ペンネは、規程の時間通りに茹でておき、ヤングジャックフルーツは、水分を切って、適当な大きさにカットします
  2. バジルの葉を包丁でみじん切りにします(フードプロセッサーやクロックでペーストにしてもOK)
  3. フライパンにニンニクとオリーブオイルを入れて香りを出し、バジル、豆乳を加えて煮立て、ピーナッツバターも溶かします
  4. 茹でたペンネとヤングジャックフルーツを入れて、豆乳の水分を飛ばすように強火で煮立て、塩コショウで味を調えます

 わかりやすくゴロゴロのまま料理しましたが、細かくしたらツナパスタのように見えます。風味付けにバジルを使っていますが、大葉でもいいし、トマト味にしてもいいでしょう。ベジタリアン向けのレシピにしましたが、チーズなどを使ってもっとコッテリさせたら家族で楽しめます。実際、濃い味がよく合うようで、タイではカレーやスープによく利用されていますので、日本のカレーでもよさそうです。手にしたらきっと、何を作ろうかとワクワクしてきますよ!

ヤングジャックフルーツ

熟す前のジャックフルーツの生は、タイの市場でよく見かけますが、手がベタベタして取り扱いが大変なので、よく茹でたものが売られています。最近では、環境にやさしく栄養が豊富なので、プラントベースフード愛好家の間で注目されています。食感が肉に近く、加熱すると臭みもなく淡泊で、どんな料理にもよく合うと、新しいレシピが次々と開発されているそうです。ただ、低カロリーで食物繊維が豊富ですが、たんぱく質はほとんど含まれないため他の食材との組み合わせが必要です。

最近、スーパーで缶詰を発見! 茹でられた実がゴロゴロと入っていますので、そのままでもほぐして使ってもよく、常備して肉やツナの代わりに利用できてとても便利です。

果物として食すジャックフルーツについては、連載第167回で紹介していますのでそちらをご参照ください。

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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